プラスチックの着色方法
プラスチックの着色方法

プラスチックの着色方法としては、大きく「材料着色」と「塗装」があります。
プラスチックの染色はどちらでもありません。

材料着色とは?

成形前のプラスチック樹脂に顔料を混ぜ込んで成形します。

着色状態

樹脂内部まで顔料が混入

材料着色
着色済みペレット → 成形後
材料着色の断面図
断面図
メリットデメリット
メリット
  • 大量生産時のコストが格段に安い
  • 塗装のような塗膜がない
  • 成形時に着色品が得られる
  • 退色に強い(紫外線に強い)
デメリット
  • 少量生産に向かない(大量の樹脂が必要)
  • 色ごとに成形機の色替えが必要
  • 少量生産時に在庫のリスク
  • 樹脂の物性が変わる場合あり
  • 納期がかかる

塗装とは?

成形後のプラスチックに塗料(顔料入りの樹脂)を塗布します。

着色状態

プラスチックの表面に塗料がコーティングされている

塗装前後
塗装前  →  塗装後
塗装後の断面図
断面図
メリットデメリット
メリット
  • 小ロットに対応できる
  • 下地色に関係なく様々な色に着色が可能
  • メタリックな着色が可能
  • グラデーションや部分的な着色が可能
  • 表面のキズや加工痕などを隠せる
デメリット
  • 塗膜が剥がれ落ちる可能性がある
  • 塗装部分の厚みが変化する
  • 大量生産時のコストが材料着色に比べ割高
  • 塗装できないプラスチックも多い

染色とは?

成形後のプラスチックを染料で着色

着色状態

プラスチック表面から数μだけ染料が浸透している

染色前後
染色前  →  染色後
染色の断面図
断面図
メリットデメリット
メリット
  • 小ロット生産に対応可能
  • 小ロット生産時にトータルコスト削減可能
  • 形状・強度の変化がない
  • 塗膜がなく、剥がれる心配がない
  • ほぼすべての樹脂に着色可能
  • 発色が美しい
  • 短納期が可能
デメリット
  • 紫外線に弱い(長期の野外使用では退色あり)
  • 部分染めが難しい(全体染めが基本)
  • ゲートやウエルドが目立つ場合もある
  • ベース色より濃い色に限定される
  • 樹脂の種類によっては色の制限あり
  • ABS系は美しく染まらない

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